日本アーカイブズ学会2019年度第2回研究集会
薬害の記憶を伝えるために
―薬害資料館をイメージする―
【1】日時:2020年1月25日(土) 13時半~17時15分(13時開場)
【2】会場:大阪人権博物館(リバティおおさか)研修室①(http://www.liberty.or.jp/)
JR環状線芦原橋駅下車徒歩10分 〒556-0026 大阪府大阪市浪速区浪速西3-6-36
【3】プログラム(敬称略・予定)
13:30~13:35 開会挨拶・開催趣旨説明(日本アーカイブズ学会研究委員会)
13:35~14:00 資料を残し活かすとはどういうことか(藤吉圭二・追手門学院大学)
14:00~14:25 PMDAでの薬害資料展示について(厚生労働省担当者)
(PMDA:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)
14:25~14:40 休憩
14:40~16:10 当事者からの期待(全国薬害被害者団体連絡協議会関係者)
16:10~16:25 休憩
16:25~17:10 質疑応答・ディスカッション
17:10~17:15 閉会挨拶
【4】開催趣旨
2010年4月、「薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会」は、「すべての国民に対する医薬品教育を推進するとともに、二度と薬害を起こさないという行政・企業を含めた医薬関係者の意識改革に役立ち、幅広く社会の認識を高めるため、薬害に関する資料の収集、公開等を恒常的に行う仕組み(いわゆる薬害研究資料館など)を設立すべきである」と指摘しました。この指摘を踏まえ、薬害資料に関する調査研究班が発足し、主に被害者団体が所蔵する資料の整理と調査が進められてきました。
その一方で研究班は、被害当事者の方々とともに各地の資料館を見学し、資料提供や展示に関するイメージづくりにも取り組んできました。2019年度は西淀川・公害と環境資料館(エコミューズ、大阪市西淀川区)と国立ハンセン病資料館(東京都東村山市)を見学し、それぞれ研究員、学芸員の方によるレクチャーを受けながら、資料保存や展示にまつわる工夫などについて実際の資料や展示などに触れながら考えました。
薬害被害者の願いをあえて一言でまとめれば、「自分たちのような目に遭う人が二度と出てほしくない」という言葉になります。どうしたら過去の過ちを伝え、後世の教訓とすることができるのか。そのために必要な資料はどのようなものか、それをもとにどのような展示が求められるか。実際に今回の資料館訪問に参加された被害当事者のみなさんの声を共有する場にしたいと考えています。
これとは別に、国レベルでは、Pmda(独立行政法人医薬品医療機器総合機構、東京都千代田区)の建物内に薬品開発の発展や薬害に関する展示スペースを設ける計画が進んでいます。人々の健康を守る薬品の開発や流通について重要な責任を負う国のレベルで、過去の薬害をどのように受けとめ、展示などを通じてどのように伝えようとするのか。展示準備に携わっておられる担当部局からその準備状況についてご報告いただき、過去の教訓を伝えるために必要なことについて検討する場にしたいと考えています。
【5】共催
日本アーカイブズ学会、厚労科研・薬害アーカイブズ研究班
【6】その他
・参加無料。受付で「研究集会に参加」とお伝えください。
・事前予約不要です。当日直接おいでください。