日本アーカイブズ学会2022年度第2回研究集会 「労働アーカイブズの現状と課題―法政大学大原社会問題研究所の事例より」
日時:2023年2月26日(日)14:00-16:00(終了時間は予定)
開催方法: オンライン(Zoom)
開催趣旨:
日本最古かつ国際的にも高名な法政大学大原社会問題研究所(大原社研)の社会・労働アーカイブズについて、資料担当の研究員である榎一江先生にご紹介いただきます。
大原社会問題研究所は、倉敷紡績社長などを歴任した実業家・大原孫三郎によって1919年に大阪で設立されました。当時の精鋭研究者を集めた大原社研は、社会科学専門の研究機関として名をはせるようになります。大原家からの潤沢な資金を元にドイツなど欧米から収集された貴重なコレクション以外にも、大阪を中心とする労働争議の一次資料を労働者たちから買い取るなどしてコレクションの蓄積は始まりました。のちに財団法人として認可されましたが、世界恐慌後の長引く不況により資金を失った大原社研は1937年に東京へと移転します。
戦後は法政大学に移転し、さらに1986年には多摩校地に移転と同時に付置研究所となりました。その膨大な社会問題・労働問題のコレクションは、MLAのすべての資料種別を網羅し、学外者にも公開されています。
本研究集会では、大原社研の歴史、ミッション、組織構成、コレクションの構成、資料収集方針、収集の手順、収集活動の現状といった全体像についてお話を伺います。さらに社会・労働アーカイブズの編成・記述の方法やデジタル化資料の公開など、資料の組織化と情報発信にまつわる現状と、利用状況についてもご説明いただきます。
また、大原社研は内外のいくつものネットワークとつながり、その中心を担っています。このように多くの機能を持つ大原社研の、とりわけアーカイブズ収集・利用の現状を共有し、アーカイブズ収集機関としての課題とその資料を活用する研究者の立場からの問題提起を受け、議論を深めたいと考えます。
主催:日本アーカイブズ学会
参加費:無料
プログラム(予定)
14:00 開会・開催趣旨説明
14:15 報告 榎 一江氏(法政大学大原社会問題研究所 教授)
15:15 質疑応答
16:00 閉会
参加申込み:開催前日までにhttps://forms.gle/szKb4NU3ryYNcNxd8 からお申し込みください。
問い合わせ:日本アーカイブズ学会研究部会 jsaskenkyu2022★gmail.com(★を「@」に変換してください。)